太陽光パネルの価格推移。市場の動向

2018年7月13日 比較

現在の太陽光パネルの導入費用は、昔と比べて随分と安くなったと言われています。それを証明するかのように、実際に太陽光パネルを導入する家庭や企業が増加しています。太陽光パネルを搭載している住宅というのは、もう決して珍しいものではありません。住宅用の太陽光パネルが販売を開始したのが1993年。一体その頃とは、太陽光パネルの価格はどのように推移してきたのでしょうか?
そして、これからの市場動向はどうなっていくのでしょう。

これまでの太陽光パネルの価格推移と市場動向

住宅用の太陽光パネルの販売がスタートした当時、その価格はかなり高額でした。1993年当時では、太陽光パネルを導入しようとすれば、その価格相場はkW単価あたり370万円も必要だったのです。3kWの太陽光パネルを設置するだけでも1千万円を越えるわけですから、誰でも簡単に導入する事の出来るシステムではない事がわかります。

こうした価格では、太陽光パネルの導入が進む訳がありません。そこで太陽光パネルの価格負担を減らすという意義をもって1994年からは補助金制度がスタートしました。1994年の補助金は、設置費用の最大1/2で(上限90万円/kW)も支給されていたのです。しかし、最大の適用となっても何百万円も費用がかかりますから、それでも決して太陽光パネルは身近なものではありませんでした。1994年以降も太陽光パネルのkW単価は1995年:170万円/kW、1996年:120万円/kWと1993年当初よりも一気に価格は下がったものの、依然としてkW単価100万円以上を継続していたのです。

100万円を切るようになったのが1999年。93万円/kWとなり、少しずつですが、太陽光パネルシステムを導入する件数が増えてきました。そして、2000年頃から一気に導入数が伸び出したのです。それでも、その頃の価格も2017年と比較すると、約2倍以上という高値である事には変わりがありませんでした。

太陽光パネルの市場動向に大きな影響を与えるきっかけとなったのが、2009年(H21)の余剰電力買取制度です。使わない余った電力を電力会社へ売る事で利益をあげる事の出来るこの制度は、多くの人から支持を受けました。そしてこの年から一気に太陽光パネルの導入が進み始めたのです。

この余剰電力買取制度がスタートした2009年の太陽光パネルの価格はkW単価60万円を切るまで下がり2012年(H24)年には新築で約47万円/kW、既存設置も含めると平均相場50万円/kWまで安くなりました。そして、そのうえ固定価格買取制度までスタートしたのです。

この2012年にスタートした固定価格買取制度により、また太陽光パネルの市場動向に変化が見られます。固定価格買取制度がスタートしたことで、今まで伸びが悪かった非住宅用太陽光パネルがその導入件数を3倍以上にも伸ばしていったのです。

これは、節電やエコという観点からだけではなく資産形成のひとつとして太陽光パネルが注目されはじめたからに他なりません。

2013年(H25)には太陽光パネルの価格は40~43万円/kWまで下がり、かなりリーズナブルな価格となった事から補助金が減らされ2014年には国からの補助金制度は廃止されました。2014年の太陽光パネルの設置価格は、約37~38万円/kWが相場となっています。たとえ補助金制度がなくなっても、年をおうごとに太陽光パネルの価格がとても安くなってきた事が分かりますね。

これからの太陽光パネルの価格と市場動向

これまで太陽光パネルは、大幅に値下がりし導入しやすい価格となりました。最近では、海外製の太陽光パネルだとkW単価30万円を切り、26~28万円まで下がっています。これから太陽光パネルの価格が値上がりするという事はないでしょうが、今でのように値下がりを続けるかといえば疑問があります。おそらく、今までの様な大きな値動きはこれから見られなくなっていく事でしょう。

実はこれまで拡大を続けてきた太陽光市場ですが、最近、またこれからの市場規模は縮小傾向にあります。世界的な太陽光市場は今でも顕著に成長していますが、国内市場では住宅用太陽光パネルや中規模の太陽光パネルはマイナス成長を記録しているのです。その原因のひとつとして考えられるのが、余剰電力の固定買取価格が大きな値下がりをしている事になります。また太陽光事業者の急速な成長により新規参入した業者の多くが、価格競争や市場規模の縮小により倒産しました。

しかし、メガソーラー市場は相変わらず安定した成長が続いており、また今までの動向とは異なり近年では価格の下がった蓄電池の需要が広がっています。今後の太陽光市場は、太陽光パネルの導入件数は以前と比較すると縮小しますが、蓄電池が伸びていく事でしょう。

今までは売電が太陽光パネルの市場の拡大を後押ししていましたが、これからは電気を売る事から蓄電池の導入により電気を買わない・節電が太陽光市場のポイントとなっていきそうです。また、太陽光パネル市場は以前よりも落ち込んだとはいっても、これから先も再生エネルギーの要として大きな役割を担っていく事には違いありません。

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